いい歳になった母が
「死ぬまでに、オーロラが見てみたいなぁ」
とポロッと言ったので
「じゃあ、行こうよ!」
と、いうことで夏休みを利用して
カナダ・イエローナイフへオーロラ鑑賞に
母と妹を連れて行ってきました。
その時の様子をレビューします。
- イエローナイフがどんなところなのか?
- オーロラを鑑賞するオーロラヴィレッジってどんなところか?
- そもそもオーロラって見えるの?
- イエローナイフに行くのはどうやって行くの?
- 費用ってどれくらいかかるの?
などなど…
オーロラ鑑賞に行きたいと思っている人
の参考になれば幸いです。
Contents
オーロラ(なぜ起きる?どういう仕組み?)
いちおう、小学校の教員ということで…
オーロラ現象について
「なぜ起きるのか」
「どういう仕組みか」
を簡単に紹介しようかと。
オーロラ現象の原因は「太陽」です。
太陽は日々大きな爆発を繰り返しています。
その時に、電気を持った粒子が爆発と同時に宇宙に飛び出していきます。
その飛び出した粒子が、地球に引き寄せられてやってきます。
「引き寄せられる」というのは、地球が大きな磁石なので粒子が引き寄せられるわけです。
その時に、電気を持った粒子と空気の粒がぶつかって、光が発生します。
この光る現象が、オーロラ現象です。
イエローナイフってどんな街?街並みは?どんなところ?
※写真はイエローナイフ空港
とても小さな空港です
カナダの北西部ノースウェスト準州の州都位置するイエローナイフ。
冬は絶対零度になるくらい寒く
最低気温が-30度・最高気温が-22度くらいになるようです。
夏場は平均気温が18度程度と比較的過ごしやすいです。
人口は2万人程度で、とても少なく街を歩いていても「人混み」のようなものはありません。
また、車は多いですが、運転している人はとても優しく、必ず横断歩道橋では優先して譲ってくれます。
(100%譲ってもらえました)
また、信号はメインストリート(フランクリンアベニュー)にしか存在しません。
※メインストリートのフランクリンアベニュー
カナダ・イエローナイフのオーロラヴィレッジでオーロラを見る
オーロラを見るためには、鑑賞場所に行く必要があります。
稀に、イエローナイフ市内からでも見えるようですが、基本的にはイエローナイフ市内からバスで30分ほど離れた場所にある「オーロラヴィレッジ」と呼ばれる観測所で観察します。
「観測所」と言っていますが
いわば広い公園のようなところで、そこで自由に観察ができます。
公園内の至る所に「ティーピー」と呼ばれるテントがあり、そこが観察する人の拠点になります。また、メインの建物(ダイニングホール)には、お土産を売っていたり、レストランがあったりして、そこで過ごすこともできます。
椅子や三脚もレンタルできるので、外でオーロラを待って、寒くなったら一度ティーピーやダイニングホールに戻って暖を取ったり食事をしたりして、また外に…という感じになります。
ビレッジには個人で行くのは難しくツアーに参加することをお勧めします。ツアーは日本人のガイドツアーが付き添うタイプのものがオススメで、現地には時期的なもの(8月)なのか日本人がたくさんいました。
時間になったらホテルまで迎えにきてくれて、そのままバスに乗ってビレッジへ。
帰りもホテルまで送迎してくれます。
このオーロラ鑑賞のツアーですが
23時〜3時
の時間帯で行われます。
オーロラの出現が夜なので当たり前ですが、夜中に鑑賞して、明け方帰宅するので1日のスケジュールを立てるのにも工夫が必要です。
オーロラヴィレッジでオーロラを見る(ティーピー)
オーロラビレッジに着いたら、あとは自由行動になり、許された時間を自由に過ごしてオーロラを待ちます。
ヴィレッジは広い公園のような感じで、そこに「ティーピー」と呼ばれるテントがいくつも建てられています。
ティーピーとは、先住民の移動式住居のことで、それをオーロラ観賞の待機場所にしています。ティーピーの中には暖かい飲み物や薪ストーブが用意されているので、快適に過ごすことができました。
また、オーロラヴィレッジで用意してくれるているものがいくつかあります。
- 観察用の椅子(無料)
- 三脚(有料)※10カナダドル程度
- レストラン
- 軽食類(カップ麺など)
椅子は、こんな感じもの▼がかなりの量置いてあるので、自由に取っていって好きな場所で観察します。
※写真:Coleman online shopより-https://ec.coleman.co.jp/item/2000033560.html-
実際に観察をしていると、私たちにも見ることができました。
オーロラをiPhoneやカメラで撮る(普通に撮っちゃダメ)
オーロラをカメラで撮るときには、注意が必要です。
今回、私が撮影していた時も、上手に撮れていない人が周りにたくさんいて、設定について色々と教えてあげました。
オーロラを撮影するときのポイントを、大きく夏と冬の2つの場面で解説します。
用意するもの(準備物)
- 三脚(プラスチック部品があるタイプはすぐに割れるのでなるべく丈夫なタイプが良い)
夏にしろ、冬にしろ三脚は必須です。
これは手ぶれ防止に、必ず用意が必要です。
オーロラを撮影する際は、オーロラ自体が光が弱いのでシャッター速度を長くする必要があります。
このシャッターを切る時間、ずっとカメラを同じ角度・同じ構図で構えておくことは不可能です。少しでも動くと「ブレ」につながり、綺麗なオーロラを撮影できなくなります。
そのため、必ず用意しましょう。
(ヴィレッジでもレンタルできます。)
夏(寒さがそれほど厳しくない状態)の撮影
オーロラを撮影する場合は、オーロラ自体が光が弱いので
シャッター速度の調節ができる
ということが、必須条件になります。
例えばミラーレス一眼などのカメラであれば、
マニュアルモードがあるものは、マニュアルモードにして撮影します。
|
という流れになります。
あとは、三脚に設置してオーロラを待ちます。
この待っている間に、練習として星空などを撮影して、シャッタースピードなどを確認して微調整をしておくことがオススメです。
▼待ち時間に撮影した星空▼
また、ティーピー(テント)と一緒に撮影しようとすると、ティーピーの明かりの明るさとオーロラや星空の明るさが違うため、シャッタースピードなどが難しくなります。
この待ち時間に色々と調整して、確認しておきましょう。
iPhoneでの撮影
iPhoneで撮影する時も、基本的な考え方は同じです。
ですが、iPhoneの場合は
ナイトモード
が必ず必要になります。
ナイトモードは、iPhone11以降、SEシリーズの第三世代に搭載されているもので、簡単にいえば夜景モードのように「夜の暗い状態でも綺麗に撮影できますよ」という機能です。
このモードで撮影しますが、
シャッター速度の基本設定が3秒になっていて、
これを最大の10秒に合わせます。
また、
フラッシュはオフ
露出も最大
に設定しておきます。
▼参考画像・動画▼
冬(寒さが厳しい状態)の撮影
冬の撮影は、特に難しいです。
用意するものが増えるので、まずはそこから確認していきます。
冬専用の準備物
- 五本指の手袋
→あると付けたまま撮影できます。 - レンズを拭く布とタオル
→結構水滴がつきます。 - バッテリーの予備
→冬季は気温により作動時間が短くなって、すぐに電池がなくなります。 - ジップロック
→故障の原因になります。必ず必要です。
撮影の方法は、基本的に夏季と同じです。
この中でのポイントは
ジップロック
(密封用の袋)
です。
これは、厳寒の撮影地では、必ず持っていかないとカメラが壊れてしまいます。
簡単にいうと、撮影地が-20度など極寒になると、カメラ自体が凍結したりして壊れてしまいます。
また、バッテリーも消耗が激しく予備のバッテリーも必須です。
そして、最も重要なのは
外で撮影して、屋内に入るとき
実は、そのまま撮影して屋内に入る(暖かい場所に入る)と
結露でカメラが壊れてしまう可能性があるんです。
これは、iPhoneも故障してしまいます。
冷たい場所から暖かい場所に入ると、カメラ内部で結露が発生してしまい、内部で水分が出現して故障の原因になります。(iPhoneも同じ)
だから、極寒の地だと室内に入る前にジップロックなどの密閉容器にカメラなどの精密機器を入れて、室内に入ってしばらく置いてから、機器を出す必要があります。
撮影自体、光の量の調整でシャッタースピードを変えるなど難しい面がありますが、機器の扱いも難しいのが冬の撮影なんです。
カナダ・イエローナイフのオーロラ鑑賞でオススメの時期
カナダ・イエローナイフはオーロラベルトと呼ばれる、オーロラが見えやすいところにあり、晴天率が高いことから世界有数のオーロラスポットとして知られています。
オーロラ現象自体は1年中発生していますが、
イエローナイフでのオーロラ観賞のベストシーズンは、11月頃〜4月頃といわれています。
冬シーズンが1番の見頃ですが、1月は、最高気温が約−22℃、最低気温が約−30℃になるので、防寒対策には注意が必要です。
湖に反映するオーロラ(ダブルオーロラ)が見たいなら、8月〜9月頃がいいです。
湖が凍結しないので、オーロラが綺麗に映し出されるようです。
(残念ながら私は映し出されているところは見れませんでした・・・)
また、8月〜9月は平均気温が15℃程度で、東京の初冬程度の気温のため、比較的暖かい環境の中でオーロラ観賞できるのがメリットです。
11月〜4月、そして8月〜9月以外の時期は、日照時間が長かったり天候が安定しないため、オーロラ観賞に不向きのようです。
イエローナイフでオーロラが見れる確率とおすすめ滞在日数
カナダの北西部に位置するイエローナイフは、北極圏に近く晴天率も高いことからオーロラ観賞地として有名です。
オーロラ現象自体は一年中発生していますが、イエローナイフに3日間滞在すれば約90〜95%遭遇できるともいわれているようです。
私も現地で4日滞在(4回の観察チャンス)で、2日見ることができました。
カナダ・イエローナイフへの行き方・アクセス方法
日本からイエローナイフへの直行便はないので、乗り継ぎ便を利用していきます。カナダのバンクーバーやカルガリーなどで乗り換えるのが一般的のようです。
私は、
日本 → バンクーバー → エドモントン → イエローナイフ
帰りは
イエローナイフ → バンクーバー → 日本
という流れで行きました。
イエローナイフ空港から市街地までは、車で約10分〜15分程度です。
日本 〜 バンクーバー | 直行便で約9〜10時間 |
バンクーバー 〜 エドモントン | 直行便で1.5時間程度 |
エドモントン 〜 イエローナイフ | 直行便で1.5時間程度 |
イエローナイフ 〜 バンクーバー | 直行便で約2時間 |
エア・カナダ ビジネスクラス(シグネチャークラス)
帰国便は、母の体調・体力もあったので、シグネチャークラスを予約しました。
エア・カナダは、国際線と一部の北米路線では、ビジネスクラスに代わりシグネチャークラスを提供しています。いわば、ファーストクラスのようなものです。エア・カナダには、ファーストクラスが存在しないので、実質のファーストクラスが、シグネチャークラスということになります。
このシグネチャークラスの搭乗記は、別の記事で詳しく書いているので、そちらで確認してみてください。
そこに搭乗の様子や特典、費用など赤裸々に書いています▼
【まとめ】イエローナイフでのオーロラを撮影する
今回、母親と妹を連れてオーロラ鑑賞に行ってきましたが、とてもいい思い出になりました。
イエローナイフの街も静かで安心して過ごせる街で、高齢の母も問題なく街歩きできました。(実際一人で土産物を買いに出歩いたりしていました。)
4日滞在したことでオーロラも物凄いものを見ることができて、母も一生の思い出になったようです。
少し、遠いですが行けるうちに、是非行っておいて損はない一生の思い出に残る場所です。