今日も本のレビューを。
今回はロン クラーク著の
『あたりまえだけど、とても大切なこと
―子どものためのルールブック』
世界的に有名な本で、著者は2001年に「全米最優秀教師賞」を受賞しました。
※アメリカっぽいし、こういう賞が日本にあったら面白い。
これは、どこの学校にも1冊はある本で、教師として購入して何度も読み返したい本。
個人的な意見としては、これも
教師として読むべき1冊
と言い切れます。
「『あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック』
を買うか迷っている」
「どんな内容なのか
簡単に説明してほしい・・・」
そんな人は、
是非記事を読んでみてください。
概要と簡単な内容やリアルな感想を書いてみました。
Contents
『あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック』概要
まずは
『あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック』
について簡単に概要を説明していきます。
草思社より出版されている、この本は
全254ページで、
- 人間の生き方
- 他者との関わり方
- 人生の楽しみ方
に関するルールブック集です。
著者はアメリカでもっとも人気が高い小学校教諭で、実際に著者が5年生を受け持った時の様子が描かれています。
当時、子どもたちは互いに嫌がらせをして、勉強に全く関心がない状態でしたが、どうしたら子どもたちに
「ひとを尊重する心」
「学ぶ意欲」
を持つことができるかと考え、試行錯誤した結果生まれた、
人としてあたりまえだけど、
とても大切な50のルール
子どもたちにルールを身につけさせるための涙ぐましい努力や、
子どもたちがみるみる変わっていく様子など、感動的かつユーモアなエピソードが多く収録されています。
簡単な内容
では内容を軽くご紹介していきます。
とは言っても、内容には触れることなく
全体的な構成と見出しのみの紹介に留めておきます。
それでも、ネタバレは嫌だという方は
読み飛ばしていただければと思います。
目次
まず目次ですが、
- 大人の質問には礼儀正しく答えよう
- 相手の目を見て話そう
- だれかがすばらしいことをしたら拍手をしよう
- 人の意見や考え方を尊重しよう
- 勝っても自慢しない、負けても怒ったりしない
- だれかに質問されたら、お返しの質問をしよう
- 口をふさいで咳やくしゃみをしよう
- 何かをもらったら三秒以内にお礼をいおう
- もらったプレゼントに文句をいわない
- 意外な親切でびっくりさせよう
…などなど
こんな感じになっています。
この中で著者が最も大事にしているルールや
なぜこのルールが大事なのか?
などが詳しく解説されています。
例えば
【ルール3】
だれかがすばらしいことをしたら
拍手をしよう
人は、自分の努力が讃えられ、
報われればますます頑張るようになる。
お互いに手柄を称えあえる雰囲気を作ることは本当に大切。
30人以上の子どもがいるクラスで、たった一人の教師として全員に目を配り、それぞれが受けるに値する褒め言葉をかけることは、簡単ではない。
でも、子どもたちが絶えずお互いの成果に目を配り、拍手をしてくれるようになると、それはずっと楽に実現できるようになります。
教師に…大人に褒められることは、子どもにとってはどんな時でも嬉しいものです。
しかし
それ以上に同じクラスの仲間から褒められることは、それよりもさらにインパクトがあるのです。
【ルール18】
宿題に文句を言わない
人はときには、したくないと思っていても、それをするのが自分の義務だからどちらにせよ、しなければならないということがある。
実際大人になった職場での同僚の顔を思い浮かべてほしい。
他人に命じられたこと・努力が必要なことには、なにごとによらず不平不満をもらさずには、いられない人が多い。
どうせするなら、不満そうな声を出したり、愚痴をこぼしたりせず、積極的な態度で行動してほしい。
と、言うように、ルールにはちゃんと理由があり、その理由は著者のクラーク先生の実体験や人生の教訓から導かれているものばかりです。
もちろん、全てが真似できるようなものばかりではありません。
※日本とアメリカですから、文化がそもそも違います
ですが、
どれも全てが
教師として参考になるものばかりです。
『あたりまえだけど、とても大切なこと―子どものためのルールブック』感想
この本には題名の通り
「当たり前なんだけど、すごく大事なこと」
が書かれています。
社会的なルールを教えるにはとても大切なことが多く、教師はもちろんのこと、教師を目指している人や親、人間としての力を上げたい人にすごくオススメできる1冊です。
それは
「子どものためのルールブック」
という題名にはなっていますが、子どもにだけでなく、
「おとな」であるはずの私たちにとっても、当たり前であり大切なことが書かれているからです。
この中のどれか1つを意識すればいいという話ではなく、
書かれていることを1つ1つ丁寧に実践していくことで、お互いに気持ちいいコミュニケーションが築けると思います。
そして、それはつまりは、そんな子どもが育まれていくのかなと感じます。
まとめ
今回の記事では本のレビューということで
- 大まかな概要
- 内容を簡単に紹介
- 実際に読んだ感想
についてご紹介してみました。
題名にある通り確かに「当たり前」のことが書かれています。
ですが、当たり前のことを無意識にできるというのは、それだけでとても人として素晴らしいように思います。
あなたは…
・相手の質問には礼儀正しく答えられていますか?
・相手の目を見て話していますか?
・誰かが素晴らしいことをしたら拍手を賞賛していますか?
・他人の意見や考え方を尊重していますか?
・誰かに質問されたら、お返しの質問をしていますか?
・何かをもらったら三秒以内にお礼を言えていますか?
こういった「当たり前のこと」を当たり前にできる…
そんな人って意外と少なく、だからこそ誠実で魅力があるんだと思います。
そんな素敵な一人の人になってもらえるように、教師はもちろん、教師を目指している方にはオススメです。
是非、ご一読ください。
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