多くの子どもを見ていると、勉強でも遊びでもすぐ飽きてしまう子もいれば、コツコツと一つのことに打ち込む子もいて、子どもの集中力の違いは様々だと改めて気づかされます。
そして、保護者懇談会の際にも、色々な話を保護者の方としていて、毎回と言っていいほど質問や困ったこととして相談に挙がるのが
「うちの子どもは集中力がない」
「勉強してもすぐに集中力が途切れてしまう」
「勉強していても、続いていない」
「勉強するまでに時間がかかってしまう」
「ダラダラと勉強して、結局終わらない」
「集中力を高める方法はありませんか」
というもの。
このような悩みを抱えている親御さんは本当に多いです。
家でも学校でも集中力がなくなってしまい、何をするにもすぐに飽きてしまう子ども…しかしそれは子どもが悪いということではなく、集中力をアップさせる方法を知らないから。
集中力を持続できるようになるためにはちょっとしたコツが必要です。
学校の先生は、45分という授業時間を、うまく緩急をつけて子どもたちの集中力を持続させています。
- 先生の話を聞く時間
- 黒板を書く時間
- 自分で考える時間
- 友達と一緒に考える時間
- 作業する時間
- 発表する時間
など、45分間ずっと子どもたちの集中力を持続させることは難しいので、うまく緩急をつけて授業を進めています。
今回は、学校の先生の立場と合わせて、心理学の専門知識を踏まえた、心理カウンセラーの立場から、集中力を高める方法についてご紹介していきたいと思います。
Contents
「集中力を高める」ということは、人間にとって必要か?
そもそもですが、人間にとって「集中力」とは必要なのでしょうか。
人間社会においては、必要なことだとは思います。勉強にしろ、仕事にしろ、スポーツにしろ、器楽演奏にしろ…様々な場面で、私たちには集中力が求められます。
あらゆる場面で、集中力は重要な要素になっており、この集中力の有無が成否を左右するということが多々あるのは事実です。
ですが
本来であれば動物は、常に様々なものに注意を払わなければなりません。
例えば、ジャングルの中では、アンテナをあらゆる方向に向け、注意を分散させることにより、天敵からの攻撃を防ぐことができます。つまり、もし目の前のものだけに集中してしまえば、それだけ危険は高まるということになります。
脳の本来の働きとして、本能として、集中力よりも、むしろ「意識の広がり」「注意の分散」の方が重要だと言えるのです。
子どもに集中力がないのは、当たり前! だからこそ、あなたの姿勢が大切に。
上記の通り、本来の人間(動物)のあり方としては、集中するよりも、意識を広げて分散することの方が自然なことなのです。
一言で言えば、
集中できなくて当たり前
ということです。
本能として、脳の本来の働きとして、集中することが難しいのですから、子どもにその集中力を求めるのは、難しいのは当たり前です。子どもに限らず、大人でも長時間集中することは難しいですよね。
でも、集中するのは無理です!で終わってしまっては、意味がありません。
大切なことは
集中力を持続することは、もともととても難しいことだ
と言うことを、しっかりと理解しておくこと
そして、その上で
では、自分(親や先生など)が
どのように対応(対策)してあげれば良いか
という考えを持って、行動に移ることです。
集中力が続かない「原因」とは?
では、集中力が続かない原因とは一体なんでしょうか。
大きく3つの理由を挙げてみました。
集中力続かない理由①
外部からの刺激
一番大きな要因は『外部からの刺激』だと言えます。
外部からの刺激が多いと物事に対して集中できません。
今では、携帯電話が当たり前のように普及し、子どもでも所持率が高いのが現状です。携帯電話の着信や、メール、周囲の人からの働きかけ、外(屋外)や部屋の中の音などの刺激が結果的に集中を妨げます。
「メールが来たので、作業(勉強)を中断した」
「周囲の音が気になって集中できない」
という経験は、私たち大人でもあると思います。
子どもは大人より散漫ですから外部の刺激には注意が必要です。
集中力が続かない理由②
心の中に何か葛藤や不安、気になっているものがある
「何か心配事、気になることがあって、仕事や家事が手に付かない」
という経験は、おそらく多くの方がされたことがあると思います。
心の中に葛藤や不安、気になることがあると、それだけで何事も集中できません。
これは、子どもの場合ならなおさらです。
学校で喧嘩した・怒られた・嫌なことがあった…いろいろな要素が絡み合って、小さな葛藤や不安が生まれ、ずっと気になってしまいます。
子どもは社会経験も人間関係も浅く未熟なので、本当に心がデリケートです。
大人であれば「まぁ、こんな日もあるさ」なんて思えることも、子どもは引きづります。
大人は今までの人生経験の中で
・人生いろいろある
・人間関係もいろいろある
そんなことを経験し、学んできました。
ですが、子どもにとっては初めての経験で、解決策もわからず、見当もつかず…その中で悩んでいます。
「うちの子は大丈夫かな。心に何か抱えていないかな」
と見守ってあげることが大切です。
親が見守ってあげているだけで、子どもはずいぶんと勇気付けられます。
集中力が続かない理由③
親や先生から言われてやっているだけの「とりあえず勉強している」状態
あなたは
・興味のある雑誌を読んでいたらいつの間にか時間が過ぎていた
・服を見ていたら夕方になっていた
というような
「何か楽しいことに没頭していて時間が経つのを忘れていた」
という経験はないでしょうか。
人は好きなことをしていると高い集中力を発揮できるのです。反対に、集中できていないという状況は
「とりあえず勉強しているだけ」
という状態にあるのかもしれません。
親や先生が言うから、やりたくないけど勉強している…と言うような状態です。
集中力を高める あなたがやるべき大切なサポートと環境づくり
では、具体的にどういったことが、集中力を高めるために効果があるのでしょうか。
具体的な解決策をいくつかご紹介していきます。
集中力は「環境」によって作られる
集中したいことしかできない環境を作ることはとても重要です。
他に意識が向かないような環境を作れば、自然と集中することになります。
人は意思を変えることはできません。
「何かをしよう」と思っても、結局は思っただけで何も変わっていません。意思を変えるというのは、とても難しいことです。だからこそ、「そうせざるを得ない具体的な環境を変える」ことが必要になります。
例えば「いつもTVを見てしまうから、控えよう!」と思っても、何も変わりません。
思っているだけだから。
本気でTVの時間を減らしたいなら、具体的な環境を変えます。
例えばTVのコンセントを抜くなどです。抜いてしまえば、今まで通りTVを見ようと思っても、一度止まります。極論を言えば、TVを捨ててしまえばいい。見れないので。
このように、何かをしようとした時に、そうせざるを得ない具体的な環境を作ることが意思を実現させる大切な要因になります。勉強せざるを得ないような、そんな環境を整えていきます。
大人でもそうですが、一つのことをしようとしている時に、例えばテレビがついていて賑やかな状態では、どうしても興味は他の方向へそれてしまい、集中力が持続しません。子どもはただでさえ集中力の持続時間が短いので、子どもが興味を引くような余計なものを排除して、環境を整えましょう。
たとえば、
・勉強机の上には何も置かない
・勉強中は子ども携帯電話の電源を切っておく
(※場合によっては預かっておくことも)
・勉強を始めたら可能であれば、テレビを切る
などを徹底することが大切です。
計画を立てる(勉強も習い事もテレビも遊びも)
大人でも実際にしている人は、意外と少ないのかもしれません。
私がサラリーマンだった当時、仕事ができる人とそうでない人との差の1つに「計画性」を見ました。
仕事ができる人は、会議や客先への訪問だけでなく、プライベートの予定も含めて多くのイベントをしっかりと把握し、計画的に実行していました。
いろいろと考えてしまい、雑念が生じてしまうから、集中力が維持できないのであれば、「勉強する時間」が決めてしまい、その時間だけ集中すればいい。
その「勉強する時間」と言うものをしっかりと計画して、その時間は集中するようにします。
計画を立てる上でのポイントは
- 1週間単位で予定を組む
- 余裕のある計画を立てる
- 柔軟に対応する
- 「計画を立てる」時間を入れる
- 「ゆとり」の時間を入れる
1週間単位で予定を組む
1日ずつや3日ずつの予定ではなく、1週間単位で予定を組みます。
仮に習い事があっても事前に決まっているものばかりで、テレビも毎週の放送時間も曜日もほぼ変わりません。
月曜日の
・何時から何時は習い事
・何時から何時は勉強する
・何時からはテレビを見る
・何時には寝る
というように1日の計画を立てていきます。
そして、この1日ずつの計画を1週間位で具体的に計画します。
今週の月曜はこれ…火曜日は…水曜日は…
このように計画を立てたら、その日の計画した時間にはしっかりと集中して勉強します。
この計画には、親御さんも一緒に話し合って考えてあげると、とても効果的です。
余裕のある計画を立てる
詰め込み過ぎて、結局予定通りに勉強ができなかった…
では、意味がありません。
人は、理想(ここで言えば「計画」にあたります)と現実のギャップがあればあるほど、集中力は低下していくとされています。
つまり、高い目標を掲げて、たくさんの時間・たくさんの勉強をしようと思っても、実際に到達が難しい場合には、結果的に集中力が低下してしまうということです。
だからこそ、むしろ「絶対にこれなら(この量なら)できる!」というような予定を組み完遂することが、モチベーションを維持して、集中力を持続させるコツだと言えます。
たとえば、この日は2時間ほど時間があるから、2時間しっかり勉強しよう!
と言うよりは、「30分ずつ3回に区切る」など、「絶対にできる」というレベルのものを組んでいきます。
柔軟に対応する
気分が乗らないなら、予定を無視しても構いません。
無理矢理やらなくてもいいので、柔軟に対応しましょう。
「計画を立てる」時間を入れる
「翌週の計画を立てる時間」を予定に入れましょう。
これは週末が理想ですが、それぞれのご家庭で組みやすい日時を設定しましょう。
子どもと一緒に
・来週は何がある
・この日はこう言うイベントがある
・習い事はこの日にある
・だから、月曜は…火曜は…水曜は…○時から○時までは勉強の時間にしよう
など、一緒に計画を立てるようにします。
このように、計画を立てることを習慣化することで、先読みした行動・逆算した行動が取れるようになり、将来大人になってもその習慣は変わらず、仕事などで大いに役立ちます。でも、本人はいたって普通のことなので、驚きませんが…
「ゆとりの時間」を入れる
これは、金曜や週末が理想です。
実際に1週間の計画を立てて、実践したとしても予定通りにいかない…なんてこともたくさんあると思います。
その時に「何もしない、ゆとりの時間」を設けておくことで、そこで調整することができます。
無理に実施するよりも、いっそのこと後回しにする。そんな心の余裕を大切にして集中力を維持していきます。
習慣化させる 〜まずは身体で覚えさせる〜
メジャーリーガーのイチロー選手は子どもの頃から毎日欠かさず、野球の練習をしていました。
中には野球の練習のしたくない日もあったそうですが、それでも、とりあえずバットを持って毎日練習をしたそうです。
その意図は
毎日練習することを身体で覚えさせるため
だったそうです。
だからこそ、子どもには
勉強したくなくても、時間になったら机に向かう。
これを徹底します。
たとえ、気分が乗らないとしても、机に向かってその時間を過ごすようにします。そうすると、自然と「その時間は勉強する時間(机に向かう時間)」と身体が覚えてきます。
その結果、決めた時間に机に向かっていないと「なんだか気持ち悪い」と感じてきます。
習慣化するまでは、時間がかかりますが、日々繰り返し繰り返し机で過ごすようにします。その「気持ち悪い」感覚になるまで、とりあえず机に向かってください。
具体的な環境を変える
この「習慣化させる」というのも、意識だけを変えても無理なので、具体的な環境を工夫することが必要になってきます。
●アラームの設定
→計画していた「勉強の時間」にアラームがなるように、タイマーや携帯を活用します。アラームがなったらしっかりと机に向かうようにさせてます。ここでも親御さんも協力して、声をかけるなどすることが大切です。
●ビー玉の活用
→ビー玉を適当個数と空き瓶2つ用意します。一方にビー玉を入れて、1日ちゃんと机に迎えたら、1つだけもう一方の瓶に移動します。
こうして、日々の達成度を視覚的に確認できるようにします。心理的にも「ちゃんと全部移動させたい」というような心理が働くので、何とか日々机に向かうように頑張ろうとします。
スイッチを決める 〜プレ・パフォーマンス・ルーティーン〜
「ラグビーワールドカップ2015」で活躍した五郎丸歩選手の“五郎丸ポーズ”をきっかけに話題となった、アスリートの
プレ・パフォーマンス・ルーティン
他にもウサイン・ボルト選手やイチロー選手など、名だたるトップアスリートが実践しているこのルーティン動作ですが、精神的な落ち着きや自信を呼び覚ます効果があるとして、とても効果的です。
簡単にいえば、
作業(勉強)に入る前の決まりごとを作る
と言うもので、自分でコントロールできるスイッチを決めてしまいます。
「このTVが見終わったら」
「○○が区切りがついたら」
などの、周囲の状況に応じてではなく、自分で主体的に意識してコントロールできるスイッチを決めます。
そして、そのスイッチのONと同時に必ず勉強するようにします。不思議ですが、そういったスイッチを意識して、ONにすることで、自分の中の意識は確実に変わります。気持ちが勉強モードへと変わり、集中して机に向かいやすくなります。
TVや携帯の電源を切ることは非常に有効です。最初はかなり ためらいますが、切ってしまえば結構すんなり次の行動に移れるものです。先述のアラームと組み合わせて、アラームがなったら無理矢理にでも電源を切るようにするのも1つの手です。
量ではなく、時間で区切る
「このページが終わるまで休憩しない」
「この問題が解けたら終わる」
ではなく、時間単位で勉強(作業)は区切ります。
20分・30分・40分・1時間など、自分で決めた時間で区切ります。
勉強が途中であったとしても、時間単位で区切り、できなかった場合は後日もしくは、休憩後に続きをします。勉強が切りが悪いからと、続けてしまうと逆に集中力を落とすことになってしまいます。
そのため、時間になったらペンを置き、休憩したり終わらせたりしましょう。
それが、結果的に効率的な勉強となり、計画通りに進めるコツでもあります。当初の予定よりズレてしまうことは、問題ではありません。別途調整すればいいだけです。区切りを入れて集中力を持続することを大切にしてください。
積極的に休む 〜「攻めの休み」で集中力を維持〜
休憩は非常に重要です。
気にせずに、疲れたら休みましょう。無理をすることは、集中力を途切れさせて逆効果です。
休憩を勉強に組み込むことはとても大切なのですが、休憩を前にしてどうしても疲れてしまっているなら、思い切って休みましょう。
無理をして頑張っても記憶には残らず、結果的には非効率になります。
思い切って休みましょう。
ただ、ポイントは1時間も2時間も休まないということです。1時間2時間と休んでしまうと身体が睡眠モードになって、逆に勉強が頭に入りません。
オススメは15~20分の昼寝程度の時間。
軽く寝ることで、頭と体はリフレッシュされて、そのあとの作業(勉強)が驚くほど効果的に進めることができるようになります。
攻めの休みで集中力は維持され、勉強ははかどります。
ご褒美は必要!集中力を高めるドーパミンをコントロールする!
集中力を高める方法はドーパミンを分泌させることだと言われています。
そして、このドーパミンは意図的に分泌させることができます!
では、どのようにするのかですが、ドーパミンは
将来に期待した時に大量に分泌されることがわかっています。
このメカニズムを効率的に働かせる方法は、直近の未来に「達成可能な目標」を設定して、ご褒美を用意することです。
つまり、子どもと一緒に勉強の計画・1週間の計画を立てる際に、達成可能な目標を一緒に設定してあげ、そして頑張れたらご褒美を与えるようにします。
好きな料理を作ってあげるもよし、どこかへ遊びに行くもよし。
先(未来)に楽しみがあれば、集中力は高まり、持続し、頑張ることができるのです。
集中力を高める あなたがやるべき大切な生活習慣の整え
これまでは、サポート面や環境面にご紹介してきましたが、もっと基本的な部分で生活習慣を整えることはとても大切です。
ここでは、日々の生活面についてのサポートについてご紹介していきます。
食事でサポート 〜食事を意識すれば集中力も高まる〜
集中力というとメンタルが原因と考えられがちですが、体力の低下や脳の栄養が不足すると、身体はどうしても休息体制に入ろうとして集中力が持続できなくなってしまいます。
では、集中力を高めるのに効果的な食材はどういったものなのでしょうか。
たとえば、こういったものがあります。
- ごはんやパンなどの炭水化物
- 自然の甘みのあるドライフルーツ
- レシチンが豊富なナッツ類
- カルシウムが豊富な乳製品
集中力の低下は、血糖値の急激な低下が原因といわれています。
集中力を高めるのに効果的な食材は炭水化物やドライフルーツが挙がります。炭水化物は体内でブドウ糖に変化し、体内の血糖値を上昇させる働きがあり、ドライフルーツも脳の栄養となる糖分が豊富だからです。
血糖値が上昇すると、脳が活性化し集中力の持続につながります。
他にも、ナッツ類には、集中力や記憶力を高める「レシチン」という成分が含まれており、血糖値を緩やかに上昇してくれる効果を持っています。また、イライラを抑えて比較的短時間でブドウ糖に変わるヨーグルトなども効果的です。
そして、フルーツにはマグネシウムや亜鉛、リンなどの脳のエネルギー代謝に必要な栄養素がたくさん含まれています。朝食やおやつに積極的にフルーツを取り、集中力を上げる糖質を意識的に摂取することも必要です。
これらは、日々の食事だけでなく、おやつとして取り入れるなど工夫して、美味しく集中力を高め、維持させましょう。
お子さんの睡眠時間は足りていますか?
〜充分な睡眠時間を家族みんなで〜
脳の疲れも、集中力の維持の大敵です。
大人もそうですが、睡眠が不足していると集中力というのは、まずついてきません。脳は日中フル稼働で様々な情報を処理します。そのために睡眠中にしっかりと休ませる必要があります。睡眠不足は脳が十分休んでいない証拠であり、結果的に脳の働く効率が落ちてしまい、 集中力が低下してしまいます。
こういったことからも、睡眠時間の確保は非常に重要なことだとわかります。
しっかりと脳を休ませるためにも、最適な睡眠環境で充分な長さをまとまって取ることが重要です。
最適な睡眠時間は個人差はあるものの、6時間あるいは7時間半と言われています。
(だいたい1.5時間の倍数の時間が望ましいそうです。)
脳の疲れをスムーズに取り除き、体力を維持するためにも子どもは午後9~10時には布団に入らせ、たっぷりと睡眠をとらせるようにしましょう。
そして、子どもが集中して睡眠をするためには、夜間の静かな環境づくりが必要ですから、
親御さんも一緒に早めに休む体制を整えて、家族で休息を積極的に摂るのがおススメです。
読書で集中力を高めて維持する
集中力をつけさせるためには、適度に脳を刺激して鍛えておくことも大切です。最も良い鍛え方は、読書の習慣だと言われています。
読書は、活字を読むだけでなく、想像力豊かにさまざまな情報を読み取る能力を鍛えることができます。
ぜひ短時間でも毎日の習慣にしてみて下さい。
※読む本は常に新しいものである必要はなく、何度でも繰り返して読んで問題ありません。
お子様が発達障害であった場合
全てのケースに当てはまるわけではないのですが、子どもの集中力がなかなか続かないといった場合には、発達障害などの何らかの身体的な理由があるかもしれません。
子どもが発達障害の場合は、集中力が散漫になりやすく、じっとしていることが苦手といった傾向があります。
たとえばADHDの子どもは、力があり余っている状況なので、勉強しているときもムズムズしています。早く他のことをしたり、走り回ったりしたいのです。
しかしお子さんが発達障害だからといって、勉強の道を諦める必要はありません。
集中させる時間を短めに、根気よく進めていくなどの工夫でなんとでもなります。
もしあなたのお子さんが
「好きなことには集中するのに、勉強には集中できない」
という状況であれば、それは好きなことには集中できるということになります。
大切なのは「勉強を興味の対象にする」こと。
発達障害の程度にもよりますが、勉強に対して興味を持たせることで充分高いレベルの学力を実現できます。
まとめ 何よりも効果がある あなたにしかできない特別な方法
たくさんのことをお話ししましたが、子どもが勉強に集中しない状況は、やはり、見ていて歯がゆくなるものです。
「どうして、こんなに集中力が無いのだろう…」
と腹が立ったり嫌になったりします。
ですが、こういった状況に対しての解決策は
「叱る」
「注意する」
ということではありません。
子どもの能力を伸ばし、集中力を高めてあげたいと思われるなら…
「子どものやる気の芽を育ててあげる」
ということを考えてください。
やる気の芽は叱ることで育つのでなく誉めることで育ちます。
まず「子どもが少しでも勉強している」という事実を誉めてあげてください。
「今日も頑張って勉強したね!」
「毎日がんばっていて本当にすごいね!」
と声をかけてあげてみてください。
褒めること、愛情を持って接することは、
集中力や学力の向上に何よりも重要で大切です。
また付きっ切りで勉強を教える必要もないですが、
「分からない問題はある?」
といった風に、親もその勉強に興味がある姿勢を見せることも大切です。
子どもが勉強していても、親は携帯ばかり…となると、子供も汚い字で雑に勉強を済ませていたり、間違った問題をそのまま放置していたり…親は見ていないからと内容が適当になってしまったり…(私も、そういう子どもの宿題のノートを数多く見てきました)
また、集中している時、私たちの脳は活発に活動をしますが一番効率よく脳が活動できるのはリラックスした状態の時だと言われています。
集中力を高めるためにも日頃から子どもに過度な緊張を与えないようにして、親御さんもいつも笑顔で子どもを見つめられるように、過ごしてみてください。
子どもの集中力を伸ばしていけるかどうかは
あなたの接し方が重要な役割を担っています。
ぜひ、親子で楽しく取り組んでみて下さい。
今回も、最後まで閲覧いただき、ありがとうございました。