5年生の理科の授業で、初めて顕微鏡を扱います。「顕微鏡」という存在を知っている児童はいても、使うのは初めて…という児童はとても多いはず。
そんな顕微鏡の授業では、メダカの卵の観察やヘチマの花粉の観察をします。他にも、時間があれば学校に咲いている花の花粉や落ち葉など、顕微鏡で見せてあげる時間も作っています。
子どもはみんな顕微鏡が大好きです。
見たことがない景色がレンズの向こうに広がり、ピントが合った瞬間の驚きの声が理科室中に響き、本当に楽しそうに学習します。
そんな顕微鏡を自分で作れるとしたら?
子ども達に話をすると、興味津々の目で説明を聞いてくれました。実際にどのようにして作ったのか、ご紹介します。
是非、空いた時間などに紹介して見てください。
Contents
ペットボトルでレンズとミラーを作ることで、顕微鏡は作れる!
そもそも、世界で初めて小さな微生物を見た(発見した)のは、レーウェンフック(科学者)と言われています。
このレーウェンフックが作った顕微鏡と同じような顕微鏡は実は簡単に作ることができます。
透明なビー玉を対象物に近づけてみると、大きく見えるのはご存知でしょうか。この原理を活用して、ガラスビーズとペットボトルがあれば、レーウェンフックが作ったものと似たような顕微鏡を作り、ミクロの世界をみることができます。
ペットボトル 手作り顕微鏡に必要な材料
- ペットボトル
- ハサミ・カッター
- セロハンテープ
- ガラスビーズ(透明で穴の空いていない直径2mm程度のもの)
※ホームセンターや手芸店で売っています。 - 画鋲・または千枚通し
この時の、ペットボトルですがキャップがポイント!!
キャップの裏がツルツルになっている方がやりやすいです。
こんな感じ▼
キャップの裏が、デコボコになっているものがあるので後々やりにくくなるので、それは避けた方が無難です。
これは避ける▼
ペットボトル 手作り顕微鏡の作り方
キャップに穴をあける
画鋲や千枚通しを使って、キャップのまん中に穴をあけます。だいたい直径2mmくらいの穴があけばいいでしょう。
※穴のまわりに出てくるカスは、気になるようであれば、紙ヤスリなどできれいに取りのぞきましょう。
接眼レンズを作る
穴があいたら、キャップの内側からガラスビーズをセットします。
ガラスビーズが少し出ているくらいまで押し込みます。ガラスビーズに直接手が触れてしまうと、指紋や脂など汚れがついてしまうので、注意しながら手袋やビニール袋を使って作業すると綺麗にセットできます。
セットできたら動かないように、セロハンテープで固定しましょう▼
ペットボトルをカットして、顕微鏡本体とプレパラートを作る
ペットボトルを顕微鏡の本体となる部分で、適当な大きさに切ります。(キャップの根元から6cmくらい)
切る時の注意はもちろんですが、切り終わった切り口も怪我をしそうなら、セロハンテープを巻いたり、ヤスリをかけるなど安全な配慮に気を配りましょう。
プレパラートを作る
キャップ部分と反対側の部分を使って、プレパラートを作っていきます。
キャップの反対側の部分の平らな部分をだいたい15mm×長さ20mm程度の長方形の大きさに切りぬきます。この時も、切っている最中や切り口で怪我をしないように注意します。
切り取れた長方形の板の角を切り落として、ペットボトルの口の大きさにあうようにします。これがプレパラートになります。
ここまでくると、ほぼ完成です。
実際に被験体をセットして見てみる
実際に見てみます。
まず、水草の一部や玉ねぎの薄皮、植物の葉っぱの一部などプレパラートに乗せて、セロハンテープで固定します。
そして、そのプレパラーをとペットボトルのキャップの部分にセロハンテープで固定します。
そして、明るい方向にペットボトル顕微鏡を向けて、キャップのネジをゆっくり閉めていきます。(もちろん太陽の方向は絶対にNG)
先ほどあけた穴から覗きながら、ピントがあいはじめ細胞などが見えてきたら成功です。
透明なビー玉越しに新聞を覗くと文字が大きく見えます。
これはビー玉が虫メガネと同じ凸レンズの役割をしているからで、今回のガラスビーズも同じように凸レンズの役割をしています。
他にもペットボトル顕微鏡にはこんな素材が面白い
このペットボトル顕微鏡に適している素材としては、他にもこういったものがあります。
玉ねぎの薄皮
ムラサキツユクサ
オオカナダモ
いずれも、準備にそれほど苦労はいらないものばかり。
是非、子ども達と一緒に作って、ミクロの世界を覗いて見てください。
今回も、最後まで閲覧頂き、ありがとうございました。